フィンランドといえば、ムーミンだけれど

 

 北欧の「フィンランド」と聞けば、多くの人はトーベ・ヤンソン作の「ムーミン」を思い浮かべるのではないだろうか。コンピュータでゲームをする人なら、鳥たちを飛ばして豚の軍団をやっつける「アングリー・バード」を思い浮かべる人もいるだろう。また、サンタ・クロースの地としても有名だ。(面白いことに、どれも空想上の存在なのは共通している。)

 

 そんなフィンランドを訪れると、お土産に「ムーミン関連の商品」を手にしたいと考える人も少なくないだろう。しかし、ヘルシンキの公式ムーミン・ショップを覗いてみると、がっかりしながら何も手にせず店を後にする日本人が続出しているようだ。というのも、「品揃えが日本よりもそう多くなく(場合によっては乏しく)、その上に値段が高い」という理由がある。

 

 フィンランドの首都ヘルシンキの中央駅から、西に徒歩2分ほど行った所に、FORUMというショッピング・センターがある。そこの2階の公式ムーミン・ショップを覗いてみると、その店舗の狭さとプライシングの高さに目が点になる。



 



 表紙にムーミン柄で中身が真っ白か罫線のみの単純なノートが14ユーロ(約1900円)もし、普通のマグカップが20ユーロ(約2700円)、シンプルなだけが取り柄のメモ帳が安くても3ユーロ(約400円)するといった具合だ。人形などは小さくても10ユーロ(約1360円)からだ。

 

 また、大した保温機能がない上に、ちゃちな作りの水筒が28ユーロ(約3800円)では、高機能な水筒メーカーがひしめく日本市場から来た人々には、そう手が出る価格帯ではない。



 


 街中のムーミン関連商品では、24から40ピースの子供用ジグソー・パズルが17ユーロ(約2300円)、日本のゲーム・センターのUFOキャッチャーにあるような雑な作りの人形でも、34ユーロ(約4800円)したりする。マグカップは18ユーロ(約2500円)だ。



 


 これは恐らく、フィンランドは人口が少なく、国民的な人気キャラクターでさえもそう数が捌けないことが原因ではないかと考える人もいるだろう。日本はなんだかんだと言っても、母数が12600万人もいるので、人口数百万人のフィンランドからすると、喉から手が出るほどの巨大マーケットであるのだ。

 

  しかし、「フィンランドだから高いのだ」と早合点せず、それぞれの製品をしっかり見ていくと、実はフィンランド当地の「その分野の有名企業」がコラボレーションしているのが分かる。陶器製のマグカップやキッチン収納具は「アラビア社」のモノであるし、なんの変哲もない銀のスプーンは、「キットマン社」製だったりする。



 

 


 そう見ていくと、「少し値が張るけれど、良いモノを長く使おう」という精神の現れとも見て取ることができる。かつての中国製の製品のように、「安かろう悪かろう、壊れたら安いからまた買おう」とうような安易な考えで作られても売られてもいないのだ。「まとめ買い」や「大人買い」、ましては「爆買い」はしづらいかもしれないけれど、「長く大切に使って欲しい」という想いの篭ったモノがここでは売られているのだろう。



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