すでに買物天国ではなくなった香港

 

 ここ数年の間に、香港に異変が起きている。それは、「多くの日本人にとって、香港は買物天国ではなくなった」ということだ。

 

 

 まず、かつて香港が「買物天国」と呼ばれていた理由を考えてみると、「日本と比べて多くのものが安かった」ということがある。しかし、「安倍・黒政策」によって、この3年ばかりの間に、日本円の価値は50%近くも目減りしてしまった。それだけでも、香港だけでなく諸外国の物価が多くの日本人にとって50%近く上昇したことになる。日本でも人気があり、日本と比べて香港の方が安い物はといえば、アップル社の製品ぐらいであるが、それも日本の消費税の上乗せ程度の差でしかない。

 

 さらに、近年、香港の物価自体が上昇してしまった。大陸からのイナゴの群のような爆買いの客たちは、日本に上陸する前に、まず香港市場を食い荒らした。日本の約16分の1の人口約718万人という比較的小さな市場である香港から、品質が良く大陸より安いものは、イナゴたちに根こそぎ喰い荒らされてしまった。

 

 それは粉ミルクなどの日常用品から不動産に至るまで、金で買えるものはあらかた対象となった。イナゴの群には良心はない。あるのは食欲だけである。

 

 また、イナゴの群から身を守るためかどうか、香港の物価は高くなった。本来安いのが売りであるはずの大型アウトレット・モールでさえ、日本の同等の正規店の物よりも高い値が付いている。

 

 

 

 日本でずっと暮らしていると気付いていない人が多いが、実は、今日のアジアにおいて「買物天国」なのは、「日本」なのである。灯台元暗し。

 

香港の物価は高くなったが、夜景の美しさは健在
香港の物価は高くなったが、夜景の美しさは健在
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香港、高くなった