来る度に電飾の明るさが増すベトナムのホイアン

 

 ベトナム中部の世界遺産に登録されている町、ホイアン(Hoi An)。ここはベトナム観光ランキングでも、常に北部の避暑地であるサパ(SAPA)とトップを争う町である。英語の観光案内書である孤独な惑星(ロンリー・プラネット)では、ベトナムのハイライトのトップに位置付けている。

ホイアンで有名な日本橋
ホイアンで有名な日本橋

 

 これまでに、かれこれ三度ホイアンを訪れているが、初回、二回目、三回目と回を重ねるうちに、「なんだかホイアンの風情がなくなってきたような気がする」という印象を持つようになった。初回の頃の方が、ずっと町の雰囲気が良かったのだ。

 

 

 というのも、多くの観光客が訪れて観光業が発達するにつれ、「観光客慣れ」した人々と、潤ってきた町の財政により、「電飾が増えすぎている」ようなのだ。また、物価もすっかり観光地化されており、他のベトナムの一般的な地域と比べると2倍、3倍の値段で売られているものもある。

 

 ホイアンの町が最も美しいのは、夜の闇夜に提灯が灯った頃であるが、その提灯も、かつてのように蝋燭の淡い火で灯し出されるものではなく、強烈な光を放つ電飾に置き換わってしまっている。しかも、控えめな電飾の設置で満足してくれれば良いのであるが、猛烈な数の電飾を設置してしまう辺りが、ご当地のベトナム人のセンスである。

 

 

 明るくなればなるだけ、夜道を歩くのは安全にはなるのであるが、電飾が増えれば増えるほど、かつてのホイアンの町の淡い美しさが損なわれてしまう、という矛盾が生じるのだ。

 

 失われたホイアンの美しさが、またこの地に戻ってくる日が、いつか来るのであろうか。

 

 

美しかった、記憶の中のホイアン。