世界の最強パスポート群と最弱パスポート群

 

 人は生まれた時点ですでに平等・公平ではない。それは家柄や人種だけでなく、「国籍」というものを背負わされることに起因する。たいていの場合、最初に烙印された目に見えぬ「国籍」を背負って生涯を送ることになるが、煩雑な手続きを経て別の「国籍」を手にする場合もある。どちらにしろ、旅人や世界を行き来するビジネス・パーソンには、「国籍」がないと不便であることの方が多い。なぜなら、「国籍のない者」はどこの国の入国も弾かれることになる。その前に、出国ができないだろう。旅券番号がないと、国際線の航空券さえ買うことがままならない。

 

 日本国籍やそれに相当する永住権などを持つ者は、日本旅券を持つことになるが、今日の日本の国力と日本人の対外信用力のお陰で、日本旅券は世界の多くの国をビザ無しや到着時のビザ取得で訪問することができる。幸い、日本旅券を保持する者に関しては、ビザが必要な国は年々減ってきているので、「世界一周」などという旅のスタイルも容易に可能になるのだ。

注:画像はウィキペディアから拝借しました
注:画像はウィキペディアから拝借しました

で彩られた国は、ビザ無しでの訪問が可能

の国は事前のネット登録によって訪問が可能

 2015年時点で、世界で最も多くの国を「ビザ無しか到着時のビザ取得」で旅することのできる「最強のパスポート」は、フィンランド・ドイツ・スウェーデン・アメリカ・イギリスの5カ国のそれであったようだ。これらの国々のパスポートは、174ヵ国にビザ無しか到着時のビザ取得で訪問することができる。

世界の最強パスポート群
世界の最強パスポート群

 

 気になる日本のパスポートは、172ヵ国にビザ無しか到着時ビザの取得で訪問できるので、世界で三番目に効力の強い旅券と言える。近年では韓国の旅券も強くなり、日本と同位にある。

 

 ロシアを旅している時に、韓国人の旅人から「日本のパスポートでもロシアにビザが必要なの?韓国は必要ないよ」と驚かれたことがあるが、ロシアをビザ無しで訪問できるという韓国の旅券はかなりパワフルに思えた。

世界の最弱パスポート群
世界の最弱パスポート群

 逆に、「この国の旅券所持者にはなりたくないな」というのが、アフガニスタンを筆頭にイラク・パキスタン・ソマリアなどである。アフガニスタンの場合、世界の28ヵ国しか裸の旅券では訪問することができず、イラクは31ヵ国、パキスタンとソマリアは32ヵ国と「国籍によって入国拒否という差別を受ける」のが現状である。これらの国の旅券を持った人で、世界中を旅しているという人には、まだ出会ったことがない。これらの国々で世界旅をする(或いはできる)人は相当に少ないはずだ。

 

 総じて、日本や先進国の人々は、「旅をする」という点において、恵まれた身分にあるといえる。人間という動物は、犬以上に「縄張り意識の強い生き物」であるので、「パスポート(旅券)を持たずに、世界のどこでも自由に旅ができる」という牧歌的な状況には、まだもうしばらくの時間が必要であるようだ。

日本旅券、もっと安くても良いのだが。