羽田空港国際ターミナルの「ココロオドル場所」

 

 日本の関東にある空港の中で、好きなターミナルはどこかと聞かれれば、「羽田空港国際ターミナル」と答える。「国際ターミナルのI」と「国内ターミナル1ビル」のIと1」が紛らわしいことは以前にも書いた。

 では、その国際ターミナル・ビルの中で、どこが特に好きかと言えば、最上階の5階の中央部近くにある「絵馬コーナー」だ。(実際に「絵馬」が描かれている訳ではないが、便宜上「絵馬」と呼ぶ)

 日本に数十はある空港の中で、「願掛けの絵馬コーナー」のある空港は、おそらくこの羽田空港国際ターミナルだけではないだろうか。そもそも、寺社で「絵馬をかける」という行為をするのが、日本以外にほとんどないであろうから、世界200ヵ国かそこらの多くの空港においても、ひょっとするとここにしかないものなのかもしれない。

 絵馬は20162月現在、自動販売機にて500円で販売されている。絵馬に書かれた文字には、日本語あり、韓国語あり、英語あり、中国語あり、何語だか判別しない文字あり、絵文字ありといった具合だ。

 大人の願望はより具体的な内容のものになる傾向があるが、子供達の文字による絵馬は、その内容が微笑ましいものもある。まだ文字が書けないのか、外国人なのか判別のしようがない絵馬もあり、そうした絵馬を搭乗ゲートへと入るまでの幾ばくかの待ち時間、こっそりと楽しんでいる。

 個人的な願望の色の強いものよりも、私利私欲を捨てた「世界平和」など大局的な「願い」が書かれた絵馬の方が共感しやすい。中には「絵馬を見る人の視線」を意識して書かれたとも思えるものもあるが、どれも興味深い。搭乗前の短い時間には、壁一面にぶら下がった絵馬を一つ一つ見ているだけの充分な時間はないので、たまたま目に入った絵馬だけを覗き見するに過ぎないのだけれど。

 

みんなの願いが叶いますよう