プーケット島のサン・セット鑑賞ポイントは満員御礼

 

 世界的に名の知られた観光地となったタイ王国プーケット島には、「有名な観光地に一度は行ってみたい」という初心者観光客を中心に、多くの人が集まっている。旅慣れた人々からは倦厭されるプーケット島ではあるが、世界にはまだまだ「旅の初心者」が多く存在するのである。そんなプーケット島で日の入りを鑑賞するポイントとして有名なのが、プラ・プロムの高台である。

 

 プラ・プロムはプーケット島のほぼ最南西に位置する。ここには日中も人出が少なくないが、なんといっても夕暮れ時になると、どっと人出が増え、日の入り時になると満員御礼の大にぎわいである。入場無料な上に、自然の安上がりなショーで、それなりに満足度が高いサン・セットなので、旅行会社の観光ツアー・ルートにも加えられているのか、大型バスで乗り付ける中国大陸の団体客も多い。

 プラ・プロムの高台からは、アンダマン海の確かに美しい景色が望めるのであるが、サン・セットを観に来たのか、人混みを見に来たのか分からないほどに、多くの人出となる。日の入りを静かに待つ人々もいれば、ただ普段通りに話しているだけで急激に騒音指数を上げてしまう人々もおり、ロマンチックな日の入りとは程遠い雰囲気がここにはある。

 

 多くの場合、騒音指数を押し上げているのは中国大陸からの漢民族の団体客であり、複数人でも割に静かなのがロシア人たちである。ここでは、人々が煩いのは国土面積に比例するわけではなく、文化に関係しているのだということが分かる。インドも中国同様に人口が多いが、インド人の話し声は煩くはない。顔や体の距離感がやたらと近いけれど。

 

 日の入りを鑑賞した後は、蜘蛛の子を散らすように一斉に帰路につく団体旅行の観光客たちであるが、もう二十分もその場で待っていると、高台に静寂が訪れる。日の入りの余韻を感じた後に、投宿する宿へと戻る方が、「しっかり今日の日の入りを見届けた」という感慨に浸りやすいと思うのは、私だけだろうか。

日没は変わらず美しい