バンコク中心部で(ほぼ)無料でアートを楽しめるBACCを紹介した。
BACCはバンコク中心部にあり、そのロケーションはタイ王国のどのミュージアムにも負けないが、展示コンテンツの中身では勝てないミュージアムが一つある。それが、今回紹介するMOCA Bangkokである。
Museum of Contemporary Art Bangkok
ホーム・ページURL: mocabangkok.com

MOCAはバンコク中心部から旧空港であるドンムアン空港へと北上した場所にあるが、ここにはBTSやMRTといった便利な乗り物はまだ開通していない。ずっと建設中の高架鉄道路線が近くに通る予定になっているのだが、タイ王国のインフラ事業は遅れに遅れることが知られており、この路線もかれこれ10年ぐらい工事している様子だ。
これが中国大陸であれば、ほんの1年余りで造り上げてしまうであろう建設工程が、なぜか(汚職とタイ人のジグザグ思考が主要因だが)タイ王国だと果てしなく長い時間がかかる。

肝心のMOCAであるが、建築一流、展示コンテンツ一流、ロケーション二流、料金そこそこといったところであろうか。タイ王国の携帯電話大手キャリアの一社であるdtacの社長が私財を投じて造った立派な建物と、彼が金にモノを言わせて集めたタイ現代芸術の最高峰の作家による作品群が展示されている。

展示フロアは1階から5階に渡り、ミュージアムの箱(建物)も海外の一流ミュージアムに引けを取らない立派なモノである。料金は大人250バーツ、学生100バーツと、ローカルの人々にはちょっとお高いが、箱の質や展示コンテンツのレベルを考えると、妥当な値段とも思える。
タイ王国の国立ミュージアムなどよりも、MOCAの方がずっと見応えがあるとアート好きには定評があるミュージアムなので、もしタイ王国でタイの現代芸術に触れたいという思いのある人がいるならば、私は迷わずここをお勧めする。地下には無料の駐車・駐輪スペースがあるので、車やバイクでアクセスできる人には、そう遠くもない。
また観に行きたい