映画『カンフー・パンダ3』中国資本をも取り込む肚の深さ

 

 説明するまでもないが、ドリーム・ワークスによる世界的ヒット作『カンフー・パンダ』の三作目。バンコクのパラゴンにて200バーツ(666円)にて鑑賞。邦題は『カンフー・パンダ3』。オリジナルの「クンフー」通りでも良いと思うけれど。日本公開は2016年夏とのこと。これまた日本の観客を待たせ過ぎ。

 

Kung Fu Panda 3 (2016)

PG | 1h 35min | Animation, Action, Adventure | 29 January 2016 (USA)

 

Directors:  Alessandro Carloni, Jennifer Yuh Nelson (as Jennifer Yuh)

Writers:  Jonathan Aibel, Glenn Berger 

Stars:  Jack Black, Bryan Cranston, Dustin Hoffman

 

 今回は主人公パンダのポーが里親(鳥)に引き取られた理由と、その実の父親パンダとの再会&パンダ村への帰還までを描く。内容を簡単に要約すると、本作でも強敵が現れ、主人公のポーが「最終的に急激な成長を遂げて悪を退治する」という流れ。(ほぼ毎回同じ)

 映画のエンドロールにもあるが、本作では前作・前々作よりも中国人スタッフが増え、中国映画会社による投資もされており、「市場としての中国」を強く意識した作品となっている。封切りも世界公開とほぼ同時に中国大陸でも公開され、かなりの興行成績を叩き出しているようだ。さらに(海賊版は多くあるものの)マーチャンダイジングの収益や各種企業広告収入なども相当稼ぎ出すであろうから、「映画の中国大陸進出」という事例では、とても良いケースになるだろう。

 数年前に世界の映画市場のランキングが中国によって変化した。1位米国、2位日本というずっと不動のランキング順位を中国が2位にまで駆け上り、ついに2017年にはアメリカを抜くのではないかとすら見られている。

 劇場での単独興行収入はすでに世界2位であり、トップの座も射程に入ってきた中国ではあるが、まだまだ海賊版DVDBlue Ray、無料の映画視聴サイトなどの取り締まりが意図的にゆるゆるなので、コンテンツの2次利用で米国や日本のように大きな収益が上がるようになるには、もう少し時間がかかりそうではある。

 

では、最後に映画評慣例の数値評価を。

(私の考える)5評価軸各5点、計25点満点の評価では、

 

 

『カンフー・パンダ3

 

Performance: 5

Visual: 5

Story: 3

Sound & Music: 4

Originality: 3

 

合計:25点満点で20点!

 

 サウンド・音楽はそつなく高次元なものの、耳に残らず一点減点、物語、オリジナリティは全二作からの踏襲が多いので、それぞれ2点減点しました。

 

     

 

 作品が良いと、こうしたアート・ワークの本も気になるが、このシリーズの本はどれも美しい。CGによる映画制作の前には、物語の構想からキャラクター造形、環境設定などこうした手描きのプロセスがまだまだ残っている。参加スタッフは皆一流の人々なので、アート・ワークに興味のある人にはオススメ。

 自分は12を持っているが、1はアマゾンでは15000円を超える値段になっている。正規の定価版がある内に手に入れておいたほうが良さそう。

まだまだ儲かるから次回作もある?