色々とゆるい、ラオスの古都ルアンパバーン

 

ラオス北部の世界遺産の古都ルアンパバーンは、とある旅行誌の指標にて、欧米人の若者の間で「最も訪れてみたいアジアの町」に選ばれたという。

 

実際にルアンパバーンを訪れてみても、初めは「なんでここが?」という印象を持つのであるが、二日三日と滞在するうちに、「確かに居心地がいいかも」という感慨に変わる。そして、そのままずるずると1週間以上滞在する旅人が多いのだ。

 

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高地ラオス:絶景だがタフな山越えの道

 

 東南アジア諸国連合(ASEAN)の10カ国中、全く海に面していない国が一つある。それは、タイ王国の裏山、ラオスである。

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夜歩きは快適、ラオスの首都ビエンチャン

 

 ラオスの首都ビエンチャンは、一国の首都でありながら、特に見所がないことで有名だ。

 

 だからといって、一日中、ビエンチャンで宿に篭っているわけにもいかない。ビエンチャンの乾季は日差しが強く、雨季にはシトシトと長雨が降るので、日中の街歩きには向かない街なのだが、夜の顔は風情を感じさせる面もある。言語圏がかぶるお隣のタイ王国の首都バンコクの夜の煌びやかさ、狂乱さとは対照的に、ビエンチャンのそれは静かでのんびりとしている。

 

ただそれも、一夜ばかり歩き周れば「すでに十分観たな」と感じられるほどなのであるが。

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急変しつつある、ラオスの首都ビエンチャン

 

 ラオスの首都ビエンチャンは、一国の首都であるものの、観光資源に乏しい街だ。

 

ここを訪れる多くの外国人の目的は、北にあるかつて米軍の飛行キャンプのあったバン・ビエン、古都ルアンパバーンへの道中のために立ち寄るか、隣接するタイ王国へのビザを取得する為であることが多い。「ビエンチャンの観光の為だけにこの地を訪れる」という人は少ない。

 

北部を目指す人々は素通りするか交通手段の都合で一泊だけし、この街をあとにするケースがほとんどである。ビザの申請に来た人々はといえば、タイ王国の領事館就労日の午前中に申請を行い、翌就労日の午後にビザ受領した人々たちは、そそくさとこの街をあとにするのであった。

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中国大陸のB級グルメ:羊肉串

 

 中国大陸には、多くの地域で食べられている「羊肉串(ヤンロウチュアン)」がある。イスラム教徒の多い新疆ウイグル自治区や内モンゴルは言わずもがな、中国人で「羊肉串」を知らない人はいない。

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ベトナム人は、地面に近い

 

ベトナム各地を旅し、つくづく感じさせられることに、「ベトナム人は土着の民なのだ」ということがある。

 

生まれ故郷に対する愛着だけでなく、「物理的に土地との距離感が近い」のである。そもそも、ベトナムの多くの民は、代々が村社会で暮らしてきたので、「国家」という概念を植え付けるのが難しかったそうだ。

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『いま生きているという冒険』 石川直樹

 

 写真家の石川直樹さんによる「旅という冒険の手段」に関する本。

 

 読者対象層が中学生以上という本なので、 漢字の多くにルビがふってあるのが、大人には逆に読みづらい印象を与えるが、読み進めている内に気にならなくなるから不思議だ。

 

 文体は全ての装備を知恵に置き換えることの方が読み物としての完成度は高いが、10代の読者も想定しての文章なのでこれは仕方がない。装丁も親切だなと感じていたら、祖父江慎さんだった。

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シンガポールの素敵な書店2:Woods in the Books


 シンガポールのお気に入りの書店であるBooksActuallyを紹介した。

 

実は、同じチョン・バール地区にあるロン・シアック通りには、数件離れてもう一軒、素敵な書店がある。主に絵本を扱うWoods in the Booksがそれである。

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シンガポールの素敵な書店:BooksActually

 

 どこの街でも、居心地の良い本屋を見つけられると、それだけで生活の質が向上するように思える。

 

 都市国家シンガポールでは、国民所得の向上につれて、レストランや各種ショップの質も急速に向上している。お店の規模が小さくとも、いかに居心地の良い空間を作るかに、各店舗のオーナーたちは気を配っているのが感じられる。

 

 シンガポールのチョン・バール地区にあるロン・シアック通りは、(私にとって)奇跡的な通りだ。というのも、(私の)好きな書店が短い通りに2軒もあるからだ。どこの街でも、お気に入りの書店を見つけるのは難しい。だが、この短い通りには、続いて2軒も素敵な書店がある。

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味覚で「ベトナムに着いた」と実感する時

 

 前回、「中国広西省南寧からベトナム・ハノイへの寝台夜行列車」の移動について少し書きました。今回はその続きです。

 

 

 ベトナムを訪れる際、「ああ、ベトナムに戻ってきた」と感じる瞬間は、人それぞれ違うのだろう。ある人は「陸路でベトナムへと国境を超えた時」、ある人は「ベトナムの空港に降り立った時」、またある人は「ベトナムならではの、何かしらの習慣化した行為をした時」に感じるのかもしれない。気の早い人はベトナムへのフライトを控えた空港の待合ターミナルで、周りのベトナム人の振る舞いを見て、「もうすでにここはベトナムだ」と感じるのかもしれない。

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中国広西省南寧から、ベトナム・ハノイへの寝台夜行列車

 

 数年前に、寝台夜行列車で中国広西省の南寧からベトナムのハノイへ向けて旅したことがある。中国からベトナムへと鉄路で越境するルートは、かつては雲南省の南端の町・河口からもあったが、ここしばらくその路線での越境は分断されている。

 

 中国は陸路で十数ヶ国と国境を接しているが、鉄道で越境できるのはモンゴルとベトナム、北朝鮮のみである。中国国内には日本と比肩するほどの、そして運行速度では日本を凌駕するほどの高速鉄道がすでに走っているが、諸外国と鉄路で結ぶ路線は、昔ながらの「中国鉄道車両」が走っている。車体からすると、今日の中国の「快速列車」程度の古いが剛健な車体だという印象を受ける。

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国歌が抗日の歌という中国と、天皇の長寿を願う日本

 

 中国の国歌の歌詞が「思い切り抗日」だということは、中国語を学んだことのある人は知っているかもしれない。しかし、自称「中国通」という日本からの駐在員であっても、中国語を学ぶ意欲が一切ない場合には、意外に知らなかったりする。

 

 以下がその歌詞だ。 

 

 

起来!不願做奴隷的人們!

把我們的血肉、築成我們新的長城!

中華民族到了最危険的時候、

毎個人被迫着発出最後的吼声。

起来!起来!起来!

我們万衆一心、

冒着敵人的炮火、前進!

冒着敵人的炮火、前進!

前進!前進!進!

 (日本語の字体での表記)

 

 

 これを日本語に訳すと、こんな感じになる。

 

<中国国歌:義勇軍進行曲 日本語訳>

 

立ち上がれ!奴隷となることを望まぬ人々よ!

我らの血肉をもって新たな長城を築こう!

中華民族に最大の危機がやってきた、

全ての者が最後の雄叫びをあげる時がきた。

立ち上がれ!立ち上がれ!立ち上がれ!

我々の万人が心を一つにし、

敵の砲火をくぐり抜け、進め!

敵の砲火をくぐり抜け、進め!

進め!進め!さあ進め!

 

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帰ってきた、MBKムエタイ・ナイト!

 

※2019年の雨季になり、MBKムエタイ・ナイトが帰ってきました!

 

 

 「世界最強の立ち技格闘技」との呼び声も高いムエタイであるが、タイ王国の首都バンコクではこの試合を無料で観戦する方法がある。

 

 

 バンコクの中でも最も栄えた繁華街であるサイアム。BTSのナショナル・スタジアム駅を降りたところにあるショッピング・モールとオフィスタワーの複合施設であるMBK(マーブンクロック)の東急デパート玄関口にて、毎週水曜日の夜にタイ・ボクシングであるムエタイの試合が行われているのだ。

 

 

(※開催日程や時間は要確認)

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北京・上海と香港の地下鉄に見る基本理念の差

 

 北京の地下鉄網は2008年の北京オリンピックを界に急激に整備が進み、今日では世界でも地下鉄網が発達した地域となった。同様に2010年に万博を開催した上海でもそれを契機に地下鉄の整備が一気に進み、上海の街には総延長距離で東京を超える程の地下鉄網が整備されている。

 

 かたや、イギリスの統治下時代に一足先に地下鉄が引かれていた香港では、そう目立った地下鉄の延長工事はないのであるが、それでも北京・上海、そして香港の地下鉄を乗り比べてみるとその「乗客サービスの基本理念」の違いがはっきりと肌で感じられる。

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羽田空港、国際便に搭乗する際に気を付けたいこと

 

 羽田空港を何度か利用している人なら間違えることはないのであるが、羽田空港から国際線に搭乗する場合、ひとつ気をつけなければならないことがある。

 

 それは、「羽田空港発の国際線は、すべてターミナルIから出ている」ということだ。羽田をよく利用する人からすると、「なんだ、当たり前だろう」と思われるかもしれないが、この表記が意外に曲者なのである。

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タイ王国の猿山にて日の出を観る

 

 プラチュアップ・キーリー・カン県は、海辺が東に向いているので「日の出」を拝むことができる。パタヤやプーケット島の多くのビーチのあるエリアは主に西向きなので、「日の入り」を観ることができるが、やはり爽やかな1日のスタートを切るには、「日の出」を拝める方向の海の方が良い。

 

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タイ王国の港町:プラチュアップ・キーリー・カン

 

 タイ王国には世界的に有名な海辺の街がいくつかある。知名度の高いプーケット島やパタヤの街は、静かに海辺で寛ぎたい人々にはお勧めできない地に成り果ててしまった。

 

 

 どちらにも多くの中国大陸人(ここで大陸人と書く場合、多くの場合「漢民族」を指す。少数民族は価値観が異なるので)が押し寄せており、また大挙する団体の一角を占めるロシア人の群れも、ロシア語だけで生活のできる独自のコミュニティを形成している。

 

 プーケット島やパタヤは、多くの人にとっての「旅先」としての賞味期限を過ぎ、すでに「漢民族やロシア人の生活圏に組み込まれた島や街」となっている。

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