ウブド市場の「平衡感覚の優れたおばさん」達

 

 前回、「やはり手強い、バリ島はウブドの市場」を書きました。今回はその続きです。

 

 ウブドの市場を彷徨っていると、しばしば目にするのが、「頭の上に荷物を載せて歩くおばさん達」である。たまに「おじさん」もいるが、圧倒的に「おばさん」の方が頭の上に物を載せて歩いているのが多いのは、なぜなのだろう。

 

 これはインドネシアだけでなく、ミャンマーやインドでもよく目にする光景であるが、頭の上に物を載せて歩くのは、どうやら男性よりも女性の方が多いようである。

 

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やはり手強い、バリ島はウブドの市場

 

 ここ数年、毎年のようにバリ島を訪れている。訪れるたびに、かつてのバリ島の魅力は姿を消しつつあるのを肌で感じる。「(神々への)捧げもの」という意味を持つ「バリ」。この島の魅力や魔力が完全に消えてしまう前に、最後の灯火を見届けたいという想いが強い。

 

 さて、ウブドの王宮の向かいにある市場は、地元民と観光客でいつもごった返している。明け方、鶏が鳴く頃には新鮮な野菜や果物、お祈りに必要な花や装飾品などを売る業者が、近隣から小型のバンで駆けつけ、所狭しと市場の周囲や中庭を埋め尽くす。市場の中に実店舗を構える土産物屋は、少しゆっくりと営業を始めるが、店じまいも日暮れまでと遅い。しかし、生鮮食品を扱う業者は、朝方が勝負である。

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ジャカルタのやや残念なナショナル・ギャラリー

 

 ジャカルタのガンビエール駅の向かい側に、インドネシアの「ナショナル・ギャラリー」はある。白亜のコロニアル風の建築が何棟か並ぶナショナル・ギャラリーは、初めて訪れると「お!ひょっとしていい感じかも」と期待を掻き立てる。

 

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インドネシアが恋しい季節

 

 東南アジア諸国連合(ASEAN10カ国のうち、9カ国は北半球か赤道直下に位置している。例外は、インドネシアだ。

 

 一万三千島あまりの島々で構成されるインドネシアは、東南アジア諸国の中では例外的に、南半球にそのほとんどの島がある。北半球と南半球では季節が逆転するので、東南アジア各国が長い雨季の時に、逆にインドネシアでは乾季の良い季節となっているのだ。5月から10月まで長い雨季に入る北半球の東南アジアとは裏腹に、ほぼ同時期が乾季なのである。

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しばしばインドネシア化する香港の公園

 

  イギリスの植民地時代を経た香港は、日本よりも外国人ワーカーの受け入れを積極的に行ってきた。そもそも、中国の一地方である小さな漁村や港町から急激に発展した地域なので、移民が多く行き来することに対し、抵抗が少ない土壌があるのだろう。

 

 それにしても、ここ数年の香港では、中国でありながら、ASEANの風が吹いているかのように思える。かつては英語の使えるフィリピン人の家政婦さんやブルー・カラーの人々が多かったが、ここ数年で急激に英語のそううまくない、まして中国語などほとんどできないインドネシア人女性の労働者が多く見られるようになった。

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