泰緬国境沿いのシンコン国境市場を歩く

 

 前回のブログ「泰緬国境のシンコン国境市場に想う」からの続きです。

 

 

プラチュアップ・キーリー・カーン県とミャンマーを結ぶ国境ゲートであるシンコン・ボーダーのすぐ南側に、小振りながらもミャンマー情緒の感じられる市場がある。国境近辺を行き交う車のナンバーを見ていると、タイのナンバーに混ざって、ミャンマー・ナンバーの随分とくたびれた車もある。

 

グーグル・マップを見ると、「ショッピング・モール」であったり、「土産物屋」であったり、はたまた「骨董屋」のような表記があるが、どれも小さな商店のような佇まいであり、かつ密集しているので、これらをひっくるめて「シンコン国境市場」と呼んでおこう。文字変換すると「新婚国境市場」とまず出るが、新婚の雰囲気は全然ない。至って普通の、「ミャンマー人の、ミャンマー人による、ミャンマー人と時々外国人のための市場」だ。

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泰緬国境のシンコン国境市場に想う

 

前回のブログ「タイ王国とミャンマーの地元民専用の国境」からの続きです。

 

 

「地元民専用の国境」であるタイ王国はプラチュアップ・キーリー・カーン県とミャンマーとを結ぶシンコン国境の付近には、多くのミャンマー人が住んでいる。ひょっとすると、この辺りに住んでいる人の多くは、タイの国境職員や国境警備隊を除くと、ほとんどがミャンマーの人々なのでないかというほどに、ミャンマー人比率の高いエリアである。

 

他にも北はチェンライ、北西部のターク(メーソット)、西のカンチャナブリ、南のラノーンと数箇所ある泰緬国境を考えても、ここはそもそもの母集団が小さいながらもミャンマー人比率が特出している。

 

国境ゲートの南側に、いくらか開けた「駐車場兼市場」があり、まだタイ王国の領土でありながら、すでにミャンマー情緒の感じられる場所となっている。タイ王国の中に、ミャンマーがめり込んでいるような感覚を覚える。

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タイとミャンマーの地元民専用の国境:シンコン国境

 

ミャンマー情勢が酷いことになっている。

 

202121日のミャンマー軍の出鱈目な理由のクーデターに対し、平和的に抗議していたミャンマーの人々。そんな市民が分かっているだけでも70人以上も虐殺されている。

 

また、拘束されてそのまま拷問中に殺され、遺棄された人々もいることを考えると、すでに三桁の犠牲者が出ているであろう。国連軍が早く出動しないと、ロヒンギャ族の迫害・虐殺のようなことが、ミャンマー全土に拡大しつつある。本当に解決すべき大変なことが起こっていても、「見ているだけ」という野良猫のような国連のお家芸が、残念ながらここでも披露されつつある。ミャンマーの友人・知人たちが無事であることを願ってやまない。

 

鼻を伸ばした象の顔のような地形のタイ王国。その鼻の部分にあたり、プラチュアップ・キーリー・カーン県のあたりが、タイ王国の国土で「最も細い部分」となる。タイ湾から陸路で西へとほんの14キロほどいくと、そこにはもうお隣のミャンマーへの国境であることは前回のブログ「森の中のお寺」でも書いた。

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ミャンマー人の「施しの精神」とダーク・サイド

 

 前回の「ミャンマー鉄道の特殊性」からの続きです。

 

 

 現地の数人の学生たちと一緒になって、バゴー駅の近所の民家にてトイレを借りた。女子学生たちの後に、外国人である自分に、先に用を足すようにと促してくれた男子学生たちは、自分が用を済ますまでに、なんとトイレの使用料を払ってくれていた。ミャンマーの学生に「民家のトイレ代金」を奢られてしまったのである。

 

 何度も「払うよ」といってお金を渡そうとするも、学生たちは「安いから、安いから」と固辞する。

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ミャンマー鉄道の特殊性

 

 以前、「ミャンマー鉄道は、日本とつながっているのか。」でも書いたが、ミャンマーの鉄道事情は、インドのそれと同等かそれ以上に特殊な面を持つ。(インド鉄道の場合は、インドの人々に起因するソフト面での特殊性が多いのだが、ミャンマー鉄道の場合は、システムに起因するハード面の特殊さがある。)

 

 今回は、ミャンマー鉄道の中長距離列車の特殊性に関して、もう三点ばかり追記しておこう。

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