フィンランドといえば、ムーミンだけれど

 

 北欧の「フィンランド」と聞けば、多くの人はトーベ・ヤンソン作の『ムーミン』を思い浮かべるのではないだろうか。ゲームをする人なら、鳥たちを飛ばして豚の軍団をやっつける『アングリー・バード』を思い浮かべる人もいるだろう。こちらは映画化もされている。また、サンタ・クロースの誕生地としても有名だ。(面白いことに、どれも空想上の存在なのは共通している。)

 

 そんなフィンランドを訪れると、お土産に「ムーミン関連の商品」を手にしたいと考える人も少なくないだろう。しかし、ヘルシンキの公式ムーミン・ショップを覗いてみると、がっかりしながら何も手にせず店を後にする日本人が続出しているようだ。というのも、「品揃えが日本よりもそう多くなく(場合によっては乏しく)、その上に値段が高い」という理由がある。

 

 フィンランドの首都ヘルシンキの中央駅から、西に徒歩2分ほど行った所に、FORUMというショッピング・センターがある。そこの2階の公式ムーミン・ショップを覗いてみると、その店舗の狭さとプライシングの高さに目が点になる。

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越境する船旅の愉しみ(フィンランド・エストニア)

 

 北欧諸国の東端フィンランドから、バルト三国の最北端のエストニアの間の往来には、陸路でロシアを経由せずとも「船旅」という手段がある。しかも、陸路よりも船旅の方が格段に速い。ヘルシンキからエストニアの首都タリンまで、わずか2時間ばかりでついてしまうのだ。逆もまた然り。

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徒歩でもある程度観て周れる、フィンランドのヘルシンキ

 

 いくつか、北欧はフィンランドの「世界遺産スオメンリンナ島」について書きました。

 

  今回は、フィンランドの首都ヘルシンキのコンパクトさについて。 

 

 

 北欧の東の端に位置するフィンランドは、人口約550万人と、人口だけをとると「小さな国」に思える。しかし、数百万人の人口しか持たない「ネーション」というのは、実は世界を見回してみると多くあり、日本のように一億を超える大国の方が数えるほどしかない。

 

 実際に数えてみよう。

 

 中国、インド、アメリカ、インドネシア、ブラジル、パキスタン、ナイジェリア、バングラデシュ、ロシア、メキシコ、日本、フィリピン。たったの12ヵ国だ。

 

 逆に、100万人から1000万人以下の人口の国は、66ヵ国もあるようである。

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起き抜けのスオメンリンナ島、おはようヘルシンキ

 

 フィンランドの首都ヘルシンキにある、「スオメンリンナ島」について書いています。

 

 

 スオメンリンナ島には、かつての要塞の機能や軍隊の機能の一部が辛うじて残ってはいるが、すでに驚くほど平和的な島になっている。これから戦争が起こりそうな気配などは、微塵も感じられない。

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静かで長閑な世界遺産スオメンリンナ島の日常

 

 フィンランドはヘルシンキの「世界遺産スオメンリンナ島」について書いています。

 

 

 日中、観光客がやってくることを除けば、スオメンリンナ島の日常は、いたって静かで長閑だ。基本的には風と波の音しか聞こえず、他に音がするといえば、島に多く生息するカモメや鴨たちが時折あげる奇声ぐらいのものだ。

 

 ほとんどの観光客は、ヘルシンキの港から小舟に揺られて日中にスオメンリンナ島を訪れ、日が暮れる前にまた船に乗ってヘルシンキの街へと帰っていく。中には、スオメンリンナに家を構え、日中は逆にヘルシンキの街に船に乗って仕事をしに行き、夜になる帰島する生活者もいる。彼らは、はたから見ていてなんとも贅沢な人生を送っているように思える。

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スオメンリンナ島:フィンランド、時々スウェーデンやロシア

 

 フィンランドの首都ヘルシンキは、小ぶりながら美しい街だ。

 

 

 北欧の国々は教育水準が世界有数に高く、フィンランドでは現地フィンランド語以外に、普通に英語が通じる。お隣のロシア語やスウェーデン語を理解する人も少なくない。 

 

 東側のロシアに入ると「ロシア語しか使えないどころか、世界中でロシア語が使えると勘違いしている人」がいたりするが、フィンランドの人々は自国の人口が控えめであることをよく心得ている。

 

 ヘルシンキの街を歩く分には、わざわざフィンランド語を習得しなくとも、普通に英語で事足りる。現地の人々も、異邦人が現地語を話せなかったからといって、一部のロシア人のように眉をしかめることはなく、「いやぁ、こんな北国までよく来たね。フィンランド語なんてローカル言語だよね、こちらが英語を話すよ」という謙虚な態度でいてくれることがほとんどだ。

 

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シベリア鉄道の旅:ロシア人美少女とのお別れ

 

 数回にわたり、「モンゴルのウランバートルから、ロシアのモスクワへの鉄道の旅」について書いています。

 

 

 ロシア人の美少女、クシャーシャと彼女のお婆さん、そして寡黙で優しい目をした年配男性の目的地は、ウランバートルからモスクワへと向かう道程のおよそ半分の場所、オムスク(Omsk)であった。

 

 相部屋の3人が下車してしまうと、その後、途中駅でも列車は新たな乗客を乗せることなく、オムスクからモスクワまでの23日の間、4人部屋のコンパートメントは自分一人の貸切となった。

 

 ウランバートルからモスクワまで45日の旅(停車駅の時間を除くと、時速は約70キロ平均)で、最後の23日はコンパートメントを独占でき、価格が1万円代半ばというのは、非常にコスト・パフォーマンスが高い列車の旅だと言えるだろう。「列車の旅情」が好きな人であれば。

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シベリア鉄道の旅:長い長い車窓の旅

 

 ここ数回、「モンゴルのウランバートルから、ロシアのモスクワへの鉄道の旅」について書いています。

 

 モンゴルからロシアへの国境を超えると、そこは当然ロシアだ。モンゴル鉄道に所属する列車に乗っているとはいえ、ロシアの鉄道の上を走っているので、それはある意味シベリア鉄道の旅とも言える。

 

 また、モンゴルの鉄道はロシアの支援を多分に受けているようで、列車の車輪のレール規格(幅)もロシアや旧USSR諸国と同じものである。

 

 中国からモンゴルに出入りする国際列車は、鉄道レールの規格が異なるので、車輌を持ち上げてレール幅にあった車輪へと取り替える必要があるが、モンゴルとロシアは同じ規格なので、列車はそのままの車輪幅でシベリアの鉄道網を走ることができるのだ。ロシアからすると、「国は違えど、モンゴルも延長線のようなもの」という感覚なのではないだろうか。

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