タイ王国の裏山、ラオスについて書いています。
首都ビエンチャンからバスで3時間ばかり北上したところに、川遊びで有名なバンビエンはある。バンビエンには欧米のバックパッカーを中心に、多くの若い観光客が集まる。川遊びや飲んだくれる以外に特にやることもない町なので、 旅人にとって一日に何度かの食事は大切なイベントだ。安くて美味いものに当たればその日は気分よく過ごせるし、その逆であれば、気分を回復するのに時間がかかるかもしれない。
ラオス北部、人口25000人ほどの小さなバンビエン(Van Vieng)の町は、自然と他の旅人との邂逅を楽しむバック・パッカーで溢れている。
この町の東を南北に走る国道13号線沿いには、かつての米軍の飛行場の滑走路跡が剥き出しで鎮座し、そこから西側のナム・ソング川にかけて安宿や飲食店、マッサージ店が集まった地域が形成されている。
ラオスの古都ルアンパバーンについて書いています。
前回「コウアンクシーの滝」を紹介しました。今回はその続きです。
コウアンクシー滝を訪れる大多数の観光客は、最大の見所である比較的大きな滝を観た後、満足してルアンパバーンの町へと帰路につく。しかし、全体の1割以下か5%程度の旅人たちは、さらに上流に遡る道を選ぶ。
ラオス北部の世界遺産の古都ルアンパバーンは、とある旅行誌の指標にて、欧米人の若者の間で「最も訪れてみたいアジアの町」に選ばれたという。
実際にルアンパバーンを訪れてみても、初めは「なんでここが?」という印象を持つのであるが、二日三日と滞在するうちに、「確かに居心地がいいかも」という感慨に変わる。そして、そのままずるずると1週間以上滞在する旅人が多いのだ。
ラオスの首都ビエンチャンは、一国の首都であるものの、観光資源に乏しい街だ。
ここを訪れる多くの外国人の目的は、北にあるかつて米軍の飛行キャンプのあったバン・ビエン、古都ルアンパバーンへの道中のために立ち寄るか、隣接するタイ王国へのビザを取得する為であることが多い。「ビエンチャンの観光の為だけにこの地を訪れる」という人は少ない。
北部を目指す人々は素通りするか交通手段の都合で一泊だけし、この街をあとにするケースがほとんどである。ビザの申請に来た人々はといえば、タイ王国の領事館就労日の午前中に申請を行い、翌就労日の午後にビザ受領した人々たちは、そそくさとこの街をあとにするのであった。
4回に分け、「ターケーク・ループ」のツーリングについて書いています。
ツーリングの一番の目的地であった「コンロー洞窟」を堪能し、ターケークに帰還すべく残り150キロほどの道へと戻る。前日に30キロのダートを経験していたのだが、国道13号線まで出てしまえば、もう心配することもないだろうと踏んでいた。
コンロー洞窟から西へと国道8号線を駆け抜け、国道13号線を目指す道中、見晴らしの良い高台に停車し、しばし山々の連なる景色を眺める。
人類誕生以前、かつてはこの辺りも海底であったのだろうか。奇岩が連なる景色に数十億年の地球の歴史を感じる。人類の過ごしてきた数万年さえ束の間であり、人間個人の一生など、宇宙の時間軸では、ほんの一瞬であることなどを思う。せめてこの美しい世界にとって、自分が害になっていなければ良いのだが。
前々回の「ラオスにて、ASEANツーリング事始め」、前回の「ラオス南部ツーリングへ」の続きです。
コンロー洞窟の近くの町に宿を求めた翌朝、ラオスの田舎町ではよくある「鶏の鳴き声」で目が覚めた。それにしても、鶏は人が眠っていようと、牛が眠っていようと、 朝日が登る頃に容赦なく、親の仇でも取るかのように喉を振り絞り鳴くのはなぜだろう。朝の5時頃だというのに。
バイクにまたがり、いざコンロー洞窟を目指す。
前回の「ラオスにて、ASEANツーリング事始め」の続きです。
ターケークの町から、国道12号、8号を通り、コンロー洞窟(Konglo Cave)を巡り、国道13号線をぐるりと300キロほどの輪を描いてターケークに帰ってくる道のりは、通称「ターケーク・ループ(Thakhek Loop)」と呼ばれている。
バイクのレンタルをした店で「ターケーク・ループ」の簡易地図をもらうことができた。300キロほどある中距離のループの割に、地図があまりに簡易なので心配にもなるが、幾つかの区間距離が多少異なることを除けば、実際にこのマップで事足りてしまうである。それほど、ラオスには田舎町や山道が少なく、「ずっと一本道なので、他に道の選択肢がなく、間違えようがない」のだ。
タイ王国の裏山ラオスでは、バイクをレンタルしてツーリングするのも楽しい。ベトナムのように大量のバイク社会ではない交通量の少ないラオスでも、ワイルドな道が大部分なので、事故にだけは気をつけておかないといけないが、自分で移動手段を持つと、ラオスの旅は数段自由になれる。
ベトナム北部に特に多く、またラオスでも旅行者の集まる地ではよく売られている「ポップ・アップのレター・セット」がある。図柄はベトナムの印象的なシーンや建物が多いが、ラオスで売られているものには、ラオスの同じようなモノがあり、それがベトナム製なのか、ラオス製なのかは判別が難しい。
「ガイ・ヤーン」という鳥の串焼き料理をご存知だろうか?
タイ王国のイサーン(東北地方)やタイ王国の裏山であるラオスでは、メジャーな食べ物だ。ガイ・ヤーンは元の鳥の状態に近い大ぶりな鶏肉を串に刺して、あるいは挟んで焼いている、豪快な「串焼き鳥」の料理である。
「ベトナムのローカル・バスの過酷さ」については、以前にも書きました。
今回は、そんな「ベトナム人のクレイジーなドライバーたちを近隣諸国では働かせたくない」という話をしようと思います。やや長めです。
一度でもベトナムに行ったことのある人であれば、ベトナム人の交通法規を無視した滅茶苦茶な車やバイクの運転を眼にしたことがあるはずだ。
かつて、ラオス南西部のサバンナケットからベトナムのラオバオへと抜けるバスに乗った時のこと。このバスはほとんどラオスの領地を走る路線バスなのであるが、ドライバーや関係者はベトナム人であった。