『いま生きているという冒険』 石川直樹

 

 写真家の石川直樹さんによる「旅という冒険の手段」に関する本。

 

 読者対象層が中学生以上という本なので、 漢字の多くにルビがふってあるのが、大人には逆に読みづらい印象を与えるが、読み進めている内に気にならなくなるから不思議だ。

 

 文体は全ての装備を知恵に置き換えることの方が読み物としての完成度は高いが、10代の読者も想定しての文章なのでこれは仕方がない。装丁も親切だなと感じていたら、祖父江慎さんだった。

続きを読む

『全ての装備を知恵に置き換えること』石川直樹

 

 石川直樹さんを最初に知ったのは、「写真家・石川直樹」としてだった。しかし、本書を読んでからは、「旅の作家から写真にも領域を広げた石川直樹さん」という認識に変わった。

 

 北極から南極まで、ほぼ人力によるプリミティブな手段で地球の半径を旅する「Pole to Pole」、世界7大陸の最高峰全てに登頂した旅人、この本を読むと、石川直樹さんは実に早熟な人であったことが分かる。

 

続きを読む

新版『メメント・モリ』藤原新也

 

 久々に写真家で作家の藤原新也さんの『メメント・モリ』を目にし、手に取ってみると、2008115日に大幅に改編された新版であった。旧版を初めて手にしたのは十数年前になるだろうか。ガンジス川かどこかの川辺らしき場所で、人間の屍体が野良犬に喰われつつあり、その写真に

 

「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」

 

という言葉が付いていて衝撃を受けた本である。新版でも同じ写真と言葉は残されていた。

続きを読む

旅の装備:4色ボールペン

 

 旅先が発展途上のアジア諸国であろうが、すでに発展しているヨーロッパ諸国であろうが、はたまた日本国内であろうが、目的地を問わずに一つ二つ鞄に忍ばせている「旅の装備」がある。それは、日本メーカー製の「4色ボールペン」だ。

 

続きを読む

仕事人の座右の書:『イシューからはじめよ』

 

 毎年、多くのビジネス書が市場に出回るが、その大部分が人に知られることもなく世の中から消えていく。そうした本は消えうる運命を背負った「おまとめサイト的な内容」のものが殆どで、著者が「自分の頭と経験から考えたこと」でないものがほとんどだ。全くビジネスの経験のない人々には、「ビジネスの全体を俯瞰するための良い勉強」になりうるかもしれないが、3040代ともなってくると、本を手にする時間と労力、そして幾ばくかの金の無駄でしかない。

 

 これまでに数百冊はビジネスに関連する書籍を読んできた。手にする前に「この本は読む価値があるだろうか」と斜め読みしたモノを含めると、数千冊は渉猟してきたとも言える。その中で、近年、圧倒的な存在感を放っていたビジネス書といえば、『イシューからはじめよ』である。

続きを読む

裸の王様

続きを読む

国歌が抗日の歌という中国と、天皇の長寿を願う日本

 

 中国の国歌の歌詞が「思い切り抗日」だということは、中国語を学んだことのある人は知っているかもしれない。しかし、自称「中国通」という日本からの駐在員であっても、中国語を学ぶ意欲が一切ない場合には、意外に知らなかったりする。

 

 以下がその歌詞だ。 

 

 

起来!不願做奴隷的人們!

把我們的血肉、築成我們新的長城!

中華民族到了最危険的時候、

毎個人被迫着発出最後的吼声。

起来!起来!起来!

我們万衆一心、

冒着敵人的炮火、前進!

冒着敵人的炮火、前進!

前進!前進!進!

 (日本語の字体での表記)

 

 

 これを日本語に訳すと、こんな感じになる。

 

<中国国歌:義勇軍進行曲 日本語訳>

 

立ち上がれ!奴隷となることを望まぬ人々よ!

我らの血肉をもって新たな長城を築こう!

中華民族に最大の危機がやってきた、

全ての者が最後の雄叫びをあげる時がきた。

立ち上がれ!立ち上がれ!立ち上がれ!

我々の万人が心を一つにし、

敵の砲火をくぐり抜け、進め!

敵の砲火をくぐり抜け、進め!

進め!進め!さあ進め!

 

続きを読む

羽田空港、国際便に搭乗する際に気を付けたいこと

 

 羽田空港を何度か利用している人なら間違えることはないのであるが、羽田空港から国際線に搭乗する場合、ひとつ気をつけなければならないことがある。

 

 それは、「羽田空港発の国際線は、すべてターミナルIから出ている」ということだ。羽田をよく利用する人からすると、「なんだ、当たり前だろう」と思われるかもしれないが、この表記が意外に曲者なのである。

続きを読む