東京紅葉散歩 その伍(大手町・丸の内)

 

前回「東京紅葉散歩 その肆」の続きです。

 

皇居東御苑を大手門から退苑すると、目の前はすぐ大手町である。

 

大手町・丸の内は、言わずと知れた「日本の金融・商社・マスコミなどの本社」が軒を連ねる一角だ。かつて、日本がまだ先進国であった頃、大手町・丸の内が世界経済に大きな影響力を持っていた時期もあった。

 

しかし、日本がずるずると後進国に後退すると、そうした「兵(つわもの)」たちの持つプレゼンスもずっと低下してしまった。「まだまだブイブイ言わせるよ」と空元気な企業もあれば、「うちのとこって、前はすごかったよね」という想い出モードの企業も少なくない。

 

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東京紅葉散歩 その肆(皇居東御苑)

 

前回の「東京紅葉散歩 その参(北の丸公園)」からの続きです。

 

北の丸公園から代官町通りを渡り、一般の訪問が可能な「皇居東御苑」を目指す。北の丸公園からだと、最寄りの出入門は「北桔橋(きたはねばし)門」となる。他に皇居東御苑への一般アクセスは、大手門・平川門とがある。月曜・金曜が休園日となる変則的なスケジュールであることを頭に入れておこう。

 

各門の前では皇宮警察による持ち物チェックなどがあるので、入園に支障となるような物を持って行くのは、やめておいたほうがいい。

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東京紅葉散歩 その参(北の丸公園)

 

前回「東京紅葉散歩 その弐(靖国神社)」からの続きです。

 

靖国神社への束の間の訪問を終え、靖国通りを北の丸公園の入口へと向かい下る。ここ千鳥ヶ淵のお堀は、桜の時期には大変に美しく、またそれ以外の時期に訪れてもよいものである。

 

靖国通りの緩やかな坂道を北の丸公園の入口である田安門に向かい歩いていくと、北の丸公園入口のあたりに高燈篭が見えてくる。下は石垣、上部に見晴台と大きな燈篭が設置されており、和洋折衷のようなデザインに心躍らされる。

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東京紅葉散歩 その弐(靖国神社)

 

前回「東京紅葉散歩 その壱(飯田橋〜靖国神社)」からの続きです。

 

靖国神社の大鳥居の下をくぐる時、「異世界に入る」ような気が少しする。大鳥居への坂道、そして身体感覚からしてずっと巨大な建造物を目の当たりにすると、人間は「大きなもの」の存在を否応なしに感じさせられる。ここはそのように設計されているのであろう。

 

多くの西欧の教会が闇雲に巨大であったり、仏教国のミャンマーの寺院や仏像が、その国力とは明らかに不釣り合いに巨大なのは、「大きなものを感じさせる」という宗教上の狙いがあるからに他ならない。これが分相応にコンパクトにまとまっていたならば、宗教や寺院の持つ権威は、相対的に今日のそれよりも小さなものになっていただろう。

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東京紅葉散歩 その壱(飯田橋〜靖国神社)

 

先日、わりと天気が良かったので、都内中心部の紅葉具合を確認に歩いた。新調したiPhone 12の試し撮りも兼ね、飯田橋から靖国神社、続けて北の丸公園を抜けて皇居東御苑、大手町・東京駅から銀座へと散策してみた。

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『いま生きているという冒険』 石川直樹

 

 写真家の石川直樹さんによる「旅という冒険の手段」に関する本。

 

 読者対象層が中学生以上という本なので、 漢字の多くにルビがふってあるのが、大人には逆に読みづらい印象を与えるが、読み進めている内に気にならなくなるから不思議だ。

 

 文体は全ての装備を知恵に置き換えることの方が読み物としての完成度は高いが、10代の読者も想定しての文章なのでこれは仕方がない。装丁も親切だなと感じていたら、祖父江慎さんだった。

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『全ての装備を知恵に置き換えること』石川直樹

 

 石川直樹さんを最初に知ったのは、「写真家・石川直樹」としてだった。しかし、本書を読んでからは、「旅の作家から写真にも領域を広げた石川直樹さん」という認識に変わった。

 

 北極から南極まで、ほぼ人力によるプリミティブな手段で地球の半径を旅する「Pole to Pole」、世界7大陸の最高峰全てに登頂した旅人、この本を読むと、石川直樹さんは実に早熟な人であったことが分かる。

 

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新版『メメント・モリ』藤原新也

 

 久々に写真家で作家の藤原新也さんの『メメント・モリ』を目にし、手に取ってみると、2008115日に大幅に改編された新版であった。旧版を初めて手にしたのは十数年前になるだろうか。ガンジス川かどこかの川辺らしき場所で、人間の屍体が野良犬に喰われつつあり、その写真に

 

「ニンゲンは犬に食われるほど自由だ」

 

という言葉が付いていて衝撃を受けた本である。新版でも同じ写真と言葉は残されていた。

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旅の装備:4色ボールペン

 

 旅先が発展途上のアジア諸国であろうが、すでに発展しているヨーロッパ諸国であろうが、はたまた日本国内であろうが、目的地を問わずに一つ二つ鞄に忍ばせている「旅の装備」がある。それは、日本メーカー製の「4色ボールペン」だ。

 

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