中国鉄道:北朝鮮との国境の街へ

 

 北朝鮮と陸地で国境を接する国は、世界に三つある。

 韓国(南朝鮮)、ロシア、そして中国だ。

 

 北朝鮮の最大の支援国である中国は、南の韓国同様、北朝鮮と比較的長い国境線を接している。目視するだけでも、韓国と北朝鮮の国境の二倍以上の長い国境線だ。毛沢東による文化大革命時代など、かつての中国も今日の北朝鮮同様に途方もなく貧しい時期もあったが、現在では世界第二の経済大国である。それが「外見だけの張りぼてかどうか」はひとまず置いておいて、総和では世界第2位であることは疑う余地はなさそうだ。

 中国の首都北京から、北朝鮮の首領である金正恩よろしく、鉄道列車で北朝鮮との国境の街、遼寧省は丹東(ダンドン)まで行ったことがある。今回はその旅路の話。

 

 北京市から各地へと出る中長距離の列車の多くは、北京駅、北京南駅、そして北京西駅から発着する。北の一部の地域には、北京北駅から出るもの、その他の主に貨物列車などが北京東駅から出ることもあるが、ほとんどの旅客列車は「北京」「北京南」「北京西」から出ると考えておいて良い。このうち、駅舎の古いのは「北京駅」と「北京西駅」であり、真新しい宇宙船のような駅舎を誇るのが「北京南駅」である。

 

 

 さて、自分が乗り込んだのは、「北京(駅)発の丹東(駅)行き」の快速列車である。北京駅を17:27に出発し、車中泊を経て、丹東駅に翌朝7:22に到着する列車であった。他の選択肢として、高速鉄道であれば6-7時間で400元ほどで行くこともできた。

 

 しかし、この時はなぜか「できるだけリーズナブルな移動手段で行こう」という気があり、快速列車の硬座席141.5元で13時間55分もかけて移動したのであった。(さらに安い普通列車だと、23時間弱かけて124.5元とそう変わらない値段なので、快速列車を選択。)「これだと一晩分の宿泊代も浮くし、眠ってしまえばすぐに着くだろう」との目論見であったが、さすが中国大陸、そう上手くはいかない。 

 

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 「僻地へ行くのだし、列車が空いていたら座席に寝転がって眠っていこう」と考えていたのだが、淡い期待に反して車内はほぼ満席。ここでも中国大陸の「人の多さ」は健在であった。

 

 

 さらに、ほぼ満席の車内には、無意味に大きな声で話す大陸の東北人の乗客、携帯でやたらと話し続ける乗客、「自分の好きな音楽は、当然みんな好きだろう」と思っているのか、携帯の音楽をスピーカーにして大音量で聴き続ける乗客、ヒマワリのタネの中身を食べるのは良いが、口からせっせと殻をその辺に撒き散らす乗客など、心を乱す輩が多数乗り合わせている。