スオメンリンナ島:フィンランド、時々スウェーデンやロシア

 

 フィンランドの首都ヘルシンキは、小ぶりながら美しい街だ。

 

 

 北欧の国々は教育水準が世界有数に高く、フィンランドでは現地フィンランド語以外に、普通に英語が通じる。お隣のロシア語やスウェーデン語を理解する人も少なくない。 

 

 東側のロシアに入ると「ロシア語しか使えないどころか、世界中でロシア語が使えると勘違いしている人」がいたりするが、フィンランドの人々は自国の人口が控えめであることをよく心得ている。

 

 ヘルシンキの街を歩く分には、わざわざフィンランド語を習得しなくとも、普通に英語で事足りる。現地の人々も、異邦人が現地語を話せなかったからといって、一部のロシア人のように眉をしかめることはなく、「いやぁ、こんな北国までよく来たね。フィンランド語なんてローカル言語だよね、こちらが英語を話すよ」という謙虚な態度でいてくれることがほとんどだ。

 

 

 そのヘルシンキの名物であるシーフード屋台が並ぶ港から、小舟に乗って数十分、世界遺産に指定されているスオメンリンナ島へと到着する。今日、ノルウェーが短い国境をロシアと接してはいるものの、フィンランドは北欧諸国の中でロシアと最も長い国境を接している国だ。歴史を振り返ってみると、この辺りの国境線はコロコロと変わっていたのが分かる。



 現在、スオメンリンナ島はフィンランド領であるが、かつてはスウェーデンであったり、ロシアであったりした時期もあるのだ。

スオメンリンナ島 オフィシャル・ウェブサイト

http://www.suomenlinna.fi/ja/

 

 どこの国でも、「国家」という共同幻想で儲ける「ヤクザの大親分たち」は、自然界にありもしない国境線を引き、「ここからこっちは俺たちの領土だ」と各国の小ぶりなヤクザやマフィアの縄張り争いと同じことをしている。

 

 洗脳されやすい思考能力の低い人々に限って、「あの島はうちの国のものだ」と金切り声を上げ、自分たちを奴隷化し搾取する自国のヤクザの大親分を支持する傾向にあるが、実際の所、「自然界には国家というものなど存在しない」というのが正解であろう。

 

 今日、スオメンリンナ島はフィンランド領であるが、かつては西側のスウェーデン領であったり、はたまた共産主義のロシアであった時期がある。この島を訪れてみると、「国家」というものがいかに「不自然なもの」であるかを感じさせられる。

 共産ロシア時代には、スオメンリンナ島は西側からの侵入を阻止するための要塞として機能していた時期もあり、過去の遺産として島に残されている大砲群は、西側を向いているのも特徴的だ。

 

 時が流れ、西側を向いている大砲群も錆びつき、島の多くが綺麗な緑で包まれたスオメンリンナ島。宮崎駿作品の『天空の城ラピュタ』を思わせるような風景の中、夏でも涼しいフィンランドのこの島を歩くのは、とても贅沢なひと時である。

 

  もう少し続きます

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