香港のSOHO地区にて、ハイファイブをする店猫と出逢う

   

 香港を歩いていると、ふと目を惹かれる店がたまにある。

 

 先日、かつて小学校や警察の寮として使われていた建物をリノベーションして作られたPQMを見た後に、PQMのすぐ鼻と目の先にある店に惹かれ、店内に足を踏み入れてみた。

 

 店頭の写真を撮るのを忘れてしまったので、Googleの地図情報からストリートの風景を切り取った。写真の左側の店が今回訪れた「創藝無限」である。店名が読みづらい。

 

 

 店中に多くの人形が所狭しと販売されている店であった。どれも「中国大陸のかつての文化」と「香港的な洗練さ」を感じさせる。商品の横には、「どうぞ写真を撮ってください」とサインが出ている。盗作などを防ぐため、店の中の写真を撮ることを頑なに拒否するのとは真逆に、「どんどんうちの商品の写真を撮ってください」というオープンな姿勢は、SNSが発達したこの時代には、 良い宣伝になるだろう。

 

 店の奥に進み、店員と少し立話をしていると、この店に「タイガー」という名の猫がいるという。店の中には虎の人形が多く売られているのだが、「猫にタイガー」と名付けるあたりにも、ユーモアのセンスを感じさせる。

 

 店の奥で休んでいたタイガーを無理に「出勤」させてくれた店員さん。なんと、タイガーは人間と、手と手のひらを打ち合わせる「ハイファイブ」のできる猫であった。「ハイファイブ」の後には、キャット・フードのカリカリを貰うことも忘れない。自分も思わず「ハイファイブ」をタイガーとしてもらったが、それで満足していたのは自分だけであり、タイガーには「あんた何か大事なこと忘れてない?カリカリはないの?」という顔で見られてしまった。 「シンガポールの三匹の猫のいる書店」を思い出す。

 

 

 聞けばオーナーは大陸からやってきた女性とのことで、話をしてくれた店員さんも遼寧省の出身の女の子であった。ネット通販もやっているようなので、気になる人は覗いて見ても良いだろう。しっかりと「もう買い物天国ではない香港価格」なので、気軽にオーダーはできないのであるけれど。全ての商品が手作りらしい。

- Advertisement - 広告

 自分がこの店のネット・ショップを見ていて気に入ったものが一つあった。「古き良き北京の街並みの一角」を懐かしく想いだす。北京の中心地には、もうかつてのような風情のある胡同はほとんど残っていないが、在りし日の光景に想いを馳せるに足る「暖かさ」が、この手作りの人形にはある。

 

 

 

またタイガーに挨拶に行こう。