ミャンマー:バガンで出会った物売りの女の子

 

前回のブログ「ミャンマー:バガンのノマドな物売りの子供たち」からの続きです。

 

 

世界遺産の町バガンでは、中高生ぐらいの「経験が豊富な物売り」に混じって、さらに小さな子供の物売りがいるのもミャンマーである。「物売りになって日が浅い小学生ぐらいの子供たち」の場合、英語は辿々しいが、その純真無垢な眼差しが旅人の心を捉えて離さない。

 

バガンの移動する子供の物売りが扱う商品で多いのが、「ミャンマーの有名観光地のポスト・カード」であるが、バガンの遺跡で出会ったとある「物売りデビューしたての女の子」が扱う商品は、なんと「手描きの絵をあしらったポスト・カード」であった。

 

 

「温かみのある手書きの絵」ではあるものの、ミャンマーにもバガンにもほとんど関係がないポスト・カードには買い手がそうつくわけもなく、いつもニコニコとしている物売りの子は、その笑顔に反して稼ぎが多くありそうもなかった。おそらく稼ぎがないので、ちゃんとした商品である「印刷されたポスト・カード」を買う資金もなく、仕方がないので「自分の手描きのポスト・カード」を売ろうとしている姿が、なんとも切なくなってくる。

 

 

202121日に始まった軍事クーデターで、ミャンマーは観光業のみならず、経済が全方位で壊滅的な状況に陥っている。

 

バガンを訪れてから8年が経つ。あの「自分で描いたポスト・カード」を売っていた女の子は、今どうしてるだろうか。後々、軍事クーデターになって大変なことになるとは、バガンを訪れていた当時は全く予想もできなかった。数枚の手描きのポスト・カードをたったの1ドルかそこらで売っていた女の子。それでもほとんどの旅人に「要らないよ」と断られていた。自分も「要らないよ」と断った旅人の一人であるが、彼女の一抹の生活の助け、一時の幸福感のためにも、あの時に買っておいてあげればよかったと今になると想う。

 

幼い頃にキラキラと輝いていたあの物売りの彼女の眼が、今も輝きを失っていないことを願ってやまない。

 

 

次のブログ「バガンで目にした物乞い家族と首長族の女性たち」に続けます。

 

 

またいつか、どこかでね。

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