ミャンマーの田舎町の寺子屋を覗く

 

 ミャンマーで大きな都市といえば、最大都市として君臨するヤンゴン、タイ王国のチェンマイよろしく北の街として名を轟かせるマンダレーがある。そして、ミャンマー第三の都市として知られるのがモーラミャイン。見所は少ないので、訪れる観光客もまばらである。また、街は驚くほど汚い。流れる川には恐ろしいほどのゴミが投げ捨てられている。それでも、ここで暮らす人々は案外気立てが良いので、憎めない街である。

 

 

 モーラミャインの街の綴りは、ミャンマー語では一つに統一されているのであろうが、英語や各国語だと様々なバリエーションがあるので、よりここの地名を分かりづらくしている。Maulamyaine, Moulanmyai, Morlamyaine, Molanmyain, Maulanmiaiなどなど、この街の行政が一つに統一してくれれば良いのであるが、「ミャンマー第三の都市」ですら、綴りすらちゃんと統一されていないのだ。お隣のタイ王国でも「通りの名前」などは、英語の綴りが異なることはあるが、各県の名前ぐらいまでは、割とアルファベット表記でも統一されている。

 

 さて、とある日の夜。モーラミャインの街にいた。スクーターを借りてあったので、元を取ろうと日が落ちて薄暗くなった街のあちこちを走り回っていたところ、目の端に多くの子供たちがいる家屋が映った。急いでスクーターをUターンさせ、その家屋の前に止める。どうやら、ここは「寺子屋」である。

 「鮨詰め」という言葉がしっくりくるほど、家屋の中は子供達でいっぱいだ。木製の古いテーブル一つに、二、三人の子供達が一緒に座って勉強をしている。小学生から中学生ぐらいまでの子供達が数十人はいるであろうか。子供達は急に寺子屋の外に現れた外国人に興味津々である。カメラを構えると、急に勉強している振りをするのも可愛らしい。

 

 この寺子屋の学長、学生の教官と立ち話をすることができた。ここは所謂「正規の学校外の補習塾」であり、近隣の三つの学校の生徒が、ここで夜な夜な補修勉強をしていくのであるという。

 

 そして、驚いたのがその授業料。一ヶ月の塾の月謝が、なんと2000ミャンマー・チャット(約150円)とのことであった。いくら物価の安いミャンマーとはいえ、2000チャットはやはり安い。街の食堂でミャンマー・ビールの大瓶を飲めば、だいたい2000チャットはする。ビール大瓶一本の料金で、日本で子供が一ヶ月補習塾に通えるかというと、まず無理であろう。

 

 こうした良心的な値段の補習塾で学んだミャンマーの子供達が、いずれミャンマーや世界のどこかで活躍しているのを想像すると、なんだか未来に希望が持てるような気がした。

またどこかでね。

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