ハロウィンやクリスマスの季節になると「あの映画をまた観てみようかな」と思うのが、ティム・バートン製作総指揮の『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』である。もう20年以上も前の映画になるのに、ずっと存在感があるのは驚きであるが、この映画をしてティム・バートンの名は「映画史に刻まれることになった」であろう。
ティム・バートンといえば、他にも盟友のジョニー・デップとの『エドワード・シザーハンズ』や『デッド・マン』、『バットマン』や『ビートル・ジュース』などでも名を馳せていたが、「映画史に残る名作」という意味では、この『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』が決定打であろう。
監督のメガホンをヘンリー・セリックに渡し、原作とキャラクター作り、そして製作総指揮をティム・バートンが執ることによって、この作品はより見事な作品となったようだ。この映画のパペット・アニメーションの質感たるや、20年以上経っても色褪せていない。
彼はその後も精力的に佳作を(大部分がプロデューサーとして)撮り続けているが、渾身の一本というほどの名作は近年生まれておらず、継続して彼の新作を追いかける必要がありそうだ。
欧米において、クリスマスは特別な祝日であり、欧米人はこの時期には2週間ほどの長期休暇を取ることは珍しくなく、またクリスマス時期の商いは年間の最高売上高を叩き出すなど、景気にすら影響を与える年に一度の大イベントである。
また、この映画の主人公が「ハロウィン・タウンの王様」という設定も秀逸だ。クリスマス前のイベントとしては、「ちょっと不気味だけれど胸踊るハロウィン」は物語に広がりを与える。
<ネタバレ注意のざっくり内容紹介>
ハロウィン・タウンの王様ジャックは、退屈を感じていた最中に森にある「他の世界」に抜ける扉を発見し、「輝かしいクリスマスの世界」を知る。「おどろおどろしいハロウィン」だけでなく、「素敵なクリスマスを自分でプロデュースしたい」と夢見てしまったジャックがハロウィン・タウンの魑魅魍魎の仲間たちと繰り広げるドタバタ劇。
以下、私の5つの映画評価軸で5段階評価すると、
The Nightmare Before Christmas
Performance: 5
Visual: 5
Story: 5
Sound & Music: 5
Originality: 5
合計:25点満点で25点の満点!
上記5つの評価軸であると、減点するのが難しい名作。
マリリン・マンソンのカバーしたこの楽曲が秀逸。
ティム・バートン、才能と幸運に恵まれている。
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