タイ王国のラヨーン水族館の値段は良心的

 

 「タイ王国ラヨーン県の浜辺」について少し書いた。

 

 タイ王国では、日本ほどあちこちに水族館があるわけではない。最も有名なのは、首都バンコクの高級ショッピング・モールのパラゴンの地下にある「外国人からはぼったくり、現地人からはそこそこに」が基本方針のアクアリウムであろう。英語表記の値段とタイ語表記の値段が違うのであるが、「どうせ外人はタイ文字が読めないだろうから」という「タイ人らしいボッタクリ思考」が垣間見られることで有名だ。

 タイ王国に点在する多くの国立公園でも、タイ人料金と外国人料金のダブル・スタンダードに異邦人は辟易させられるのであるが、浜辺がゴミだらけのラヨーン県の水族館は、なんとタイ人でも外国人でも同一料金なのであった。

 

 しかも鑑賞料金は「大人30バーツ(約100円)、15才までの子供10バーツ(約33円)」と、かつてのコスト・パフォーマンス抜群のタイ王国を想起させる料金体系である。

 海辺に面したラヨーン水族館からは、遠くにリゾート島として有名なサメット島も望める。近隣には(ゴミが多い)浜辺のハット・スアン・ソンもあるので、ここで海遊びをする前後に立ち寄っても良い。

 

 幹線道路の国道3号から水族館へと向かうローカルな道には、ラヨーンの昔ながらの店が点在しているので、これらを冷やかしていくのも楽しい。ただし、「昔ながらの店」といっても、東南アジアの「昔ながらの店」は、ヨーロッパの古い石造りの建物のような味があるというわけではなく、「掘建小屋のような店」なのであるが。

 さて、肝心のラヨーン水族館だ。ここには目立ってすごい水槽があるわけではない。やはり「良心的な料金体系」がよく表しているように、水族館の水槽の大きさや観られる魚の種類も限られている。

 

 同じASEANのシンガポールにある世界最大のS.E.A.水族館とは比べるべくもない。しかし、ここラヨーン水族館はなんといっても料金が安いのだ。シンガポールのセントーサ島にあるS.E.A.水族館は確かに良いが、料金が30倍ぐらいはする。(実は、バンコクのパラゴンの水族館の外国人料金も同じぐらい高いが、内容はずっと劣る)

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 世界で最も裕福な王室であるタイ王室の人々からすれば、アジア一高いシンガポールの物価などなんでもないが、一般のタイ王国ラヨーン県民からすると、30倍の観覧料の水族館は、とても気軽にいける料金体系ではない。車に例えるなら、国産の軽自動車とロールスロイスぐらい異なる。車に例えるのも変だが。

 ラヨーン水族館で大切なのは、「水族館で魚を観た」という思い出であり、その魚の種類の豊富さや、普段見ることのできない魚類との驚きの邂逅ではない。道端でチキン・ライス(カオ・マンガイ)を食べられる料金で、さらっと水族館に立ち寄れる気軽さが良いのだ。

魚には悪いが、美味しそう。