バンコクの中華街からタイの富裕層へ上り詰めた華人たち

 

 タイ王国はバンコクの中華街(ヤワラット)は、タイ王国の富裕層となった華僑の人々の故郷のような場所である。中国から流れてきた近世代の中国人たちは、まずバンコクのこの地にタイ国王から居住区を与えられ、ここで必死に商いをして成功し、タイの各地でもビジネスを拡大していったという。

 

 

 古くからタイの地で生活していた雲南省由来の「タイ族」は、比較的ゆったりとした気性の人々であり、先のことを考えるのは不得意で、宵越しの金は持たないような呑気な人々が多い。

 

 しかし、新世代の中国南東部からの華人には、中国大陸では難しかったけれど、新天地のタイ王国で成功しようと、日々稼いだ金をしっかりと貯金して、新たなビジネスのために回すという堅実さを持っている人が多く、食事も「木製の魚の模型」を見ながらご飯とわずかなオカズを食べて節約するような、臥薪嘗胆的なスピリットを持った人々がいたそうだ。

 

 のんびりとした気質のタイ人(タイ族)を尻目に、中華街(ヤワラット)の先住民たちは、持ち前の商魂と克己心で抜け目なく稼ぎまくり、華人らしく家族の子弟をしっかりと教育して跡目に据え、家業を拡大していった。

 

 タイ王国の二、三割という少数派の華人が、タイ王国の富裕層の多くを占めるのは、彼らの祖先、ここ中華街(ヤワラット)に移住してきた世代の頑張りに端を発するようである。今日のタイ王国の財閥の多くは、華人のグループであり、子弟の付き合う人々に対しても、血縁や家柄を見定める傾向が強い。シンガポールを舞台にした映画、『クレイジー・リッチ・ピープル』をややソフトに地でゆく人々である。

 タイ王国のナイト・コンテンツは有名である。夜の世界に従事するタイ人の多くの出自は、どちらかといえば貧困層に近い。タイ人には外国人と交際したがる人々もいるが、そうした人々の多くは、タイ王国の中流以下の家の出であることが多い。

 

 しかし、育ちの良いタイ華人のファミリーからすると、タイ王国に旅行にやってきたフラフラした外国人など、本来は箸にも棒にもかからない相手なのである。

 彼ら華人の子弟は、育ちが良いので外国人とも英語(や稀に中国語)で丁寧にコミュニケーションはとるが、心のどこかでは、しっかりと「相手のことを値踏みしている」のである。

今後も日本は下り坂、和僑も頑張ろう。