静かなヨドピマン・リバーウォーク

 

前々回のブログ「旧バンコク中心部にある大型花市場:ヨドピマン」、前回のブログ「猫のたくさんいる花市場:ヨドピマン」の続きです。

 

 

ヨドピマン花市場は60年以上続く花市場であるが、チャオプラヤー川沿いの商業施設、ヨドピマン・リバーウォークはまだできて数年の新しい施設である。

 

 

しかし、運悪くオープンから間も無くして、コロナ禍が始まった。強力なロックダウンをして感染を抑止したタイ王国。他の多くの商業施設と同様に、体力のない個人経営のレストランやショップには、2020年初頭のロックダウンから、いまだに続くほぼ全面的な鎖国により、店を畳んでしまうところが増えてきた。そして、ここもその例外ではなかったのである。

 

大手資本のカフェ(スターバックス)や薬局(Boots)はまだ営業を続けているが、それでも客足はここを訪れる人の少なさと比例し、いつ行っても人が殆どいない。カフェなどは空いている方が居心地が良いが、経営的には相当に大変なのだろうな、と思わざるを得ない場所である。

 

それでも、川沿いのデッキからは、チャオプラヤー川を行き来する船、川にかかる古い鉄橋(プラプタヨドファ橋)を眺めたり、遠くに三島由紀夫の小説『暁の寺』のモデルとなったワット・アルン(暁の寺)を眺めることもできる。南の方には、アイコンサイアムに併設するバンコク最高級のコンドミニアムの一つも見える。

 

平時には夜遅くまでレストランやバーも賑わっていたのであろうが、タイ王国の観光業や外食業が息を吹き返すのは、2022年以降となりそうであり、それまでは施設の老朽化を防ぐ費用が嵩みそうである。それにしても、建物というのは、人が使わないと一気に老朽化が進むが、あれは何故だろう。

 

チャオプラヤー川の最も美しい時間帯は、夜間であろう。日中は川面に浮いているゴミや漂流物が目に付くが、夜はそうした汚物が見えず、ところどころで川面に反射する街の光が美しい。

 

静かな川の流れを滑るように運搬船が真夜中でも行き来している。時折、あたりの静寂を破るように船の内外に響き渡るカラオケを積み、さらに船体にどぎついネオンを煌めかせる遊覧船が通ることもあるが、夜のチャオプラヤー川の辺りには静かに優しい風がふいている。

またいつか。

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