BBCで紹介されている「東京の通勤(電車)の現実」

 

 インターネットのおかげで、国内外のニュースはネット経由で容易に目にすることができる。私は英語のニュースは使い勝手の良いBBCの無料アプリで、ほぼ毎日チェックしている。同じくBBCのポッドキャストはいまいちなのだが、本業であるニュースの方は、無料でいくらでも読めるので重宝している。日本の旧マスメディアは海外の調査機能が脆弱なので、BBCなど大手の情報をただ日本語に翻訳して伝えているということが多い。

 

 先日、BBCに以下のようなニュースというか、文化コーナーの紹介文があった。

 

「衝撃な東京の通勤(電車)の現実」

 これはドイツ人写真家のマイケル・ウルフ氏が「東京の通勤(電車)の風景」を撮った写真展を紹介するものだ。

 首都圏に住んでいる人であれば、朝のラッシュの過酷さに関しては、いうまでもないだろう。多くの外国人からみると、整然と電車を待つ列に並び、隙間という隙間を埋め尽くす満員の列車に、さらに多くの人が乗り込もうとする様は、目を剥くような光景である。しかも、それが平日はほぼ毎朝だというのがすごい。学生の長期休暇の時期だと、混雑はややましにはなるが、それでも「快適な列車の通勤」というには程遠い。

 BBCで紹介されているマイケル・ウルフ氏の写真は、「東京の通勤風景の一部」を切り取ったものではあるが、その切り取り方は「辛さ」や「異様さ」を引き立たせる構図になっており、写真によっては祈りを捧げる聖母や、強制労働所に送られる囚人や、宇宙船の中に潜むエイリアンを想起させたりもする。

 JRや都のメトロ各線では、電車自体の撮影は可能であっても、被写体が乗客であると撮影の許可はでないであろうから、マイケル・ウルフ氏が望遠レンズで勝手に撮影したものであろう。

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 それにしても、かつては世界で二番目の経済大国であり、今日でもまだ三番目の日本の首都圏の電車での通勤が、こうした「心躍るものではない」というのは、「一国の経済規模」と「人々の幸せな生活」との間に、埋めようのない大きなギャップがあることを思い知らされる。

インドと同様、日本の通勤風景は観光名所