世界文化遺産、チャーニヴチ大学を訪ねる

 

前回のブログ「チャーニヴチの安宿での宴:ウォッカ・ゲームからの続きです。

 

 

※本ブログの内容は、私が初めてウクライナを訪問した2014年当時の内容です。

 

ご存知のように、現在ウクライナはロシアによる侵略戦争を受け、大変な状況にあります。

 

連日ニュースで伝わってくるのは、過酷な戦渦の内容が多いです。

 

「比較的平時のウクライナの素顔」を伝える目的で、過去の旅の内容を綴っています。

 

レヴィウ大学の新入生のグループと共に、「金魚鉢カクテル」と「ウォッカ・ゲーム」ですっかり「酔っ払い同士」となった翌朝、ハングオーバー気味のグループから寝起きに言われたのは、「今日は一緒に観光できるんでしょ?」という言葉であった。

 

「もちろん」と一晩ですっかり親しく妹たちのように感じる彼女たちに応え、シャワーや身支度を済ませると、英国人オーナーの宿にチェック・アウトの為に荷物をまとめて預かってもらい、二日酔いの一行はノソノソと宿から出発した。

考えてみれば、一泊数百円のドミトリーの安宿に数人のグループで滞在しただけで、あとはしっかり皆が酔っ払うまでウォッカなどの酒を宿の提供で飲ませ、さらに翌日にはチェック・アウトした彼女たちの荷物を預かってくれた英国人の宿主というのは、なんともホスピタリティに溢れた人である。しかもそれらを嬉々として「自分の幸せ」としてやっているところが、この人の懐の深いところであると思わされた。ウクライナ人の奥さん、そして英国から彼らを訪ねている彼のお母さんとも少し話す機会があったが、皆お金のことよりも、学生たちに想い出に残る時間を提供できたことを喜んでいるようであった。

 

宿から徒歩圏内で迎える世界文化遺産にも登録されている「チャーニヴチ大学」にまず向かう。日本にも数百の大学があるが、世界文化遺産に登録された大学の建物というのはまだないだろう。日本で最も古い大学群の建物でも、せいぜいが「日本の重要文化財に認定されている」ぐらいである。

 

大学の正門と思しき場所に到着し、その外観に心打たれる。なんともメルヘンチックな可愛い大学校舎なのだ。教会に見える建物は、本当に正教会であり、大学の中に歴史のある教会が鎮座するのはなんとも歴史の長い東欧らしい。

 

チャーニヴチの街のあちこちで売られるポストカードにもこの大学の絵葉書があった。記念に買って旅ノートのモレスキンの表紙に貼り付けてみたカードにも、この建物の姿がそこにある。

 

校舎の屋上は段々の煙突が並んだ建物が多く、この独特の校舎の佇まいを引き立たせている。冬場は寒いこの地において、各教室を温める暖炉の通気口が、こうして建物の屋上に並んでいるのである。

 

まず大学の敷地に入り、校舎の前で記念撮影をするレヴィウ大学の一行。グループで男子一人で恋人と共に参加していた彼の後頭部には、ウクライナの紋章がトリミングで描かれていてた。2014年の当時、突如としてロシアがクリミア半島を併合し、そこからウクライナ東部での紛争が続いていた。その8年後の20222月、いよいよロシアによるウクライナ全土への侵略戦争が始まることになるのであるが、何年もの間、彼らの身に迫る危機感、ロシアやプーチンへの嫌悪感というのは、ずっと続いてきたのである。

 

 

次のブログ「チャーニヴチ大学の美しい教会と講堂を訪ねる」に続けます。

またいつか、きっと

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