※本ブログの内容は、私が初めてウクライナを訪問した2014年当時の内容です。
ご存知のように、現在ウクライナはロシアによる侵略戦争を受け、大変な状況にあります。
連日ニュースで伝わってくるのは、過酷な戦渦の内容が多いです。
「比較的平時のウクライナの素顔」を伝える目的で、過去の旅の内容を綴っています。
レヴィウ大学の新入生のグループと共に、チャーニヴチの旧市街にある世界遺産にも指定されている大学を散策した。その後、二手に分かれたグループであったが、一方のグループがカフェで少し過ごし、また街の散策を開始した頃、もう一方のグループと再度合流し、また皆で街を歩き始めた。
チャーニヴチの街は少し坂になっている地形が所々あり、アップダウンのある街並みが、遠方の景色をより美しく見せてくれる。

ウクライナの西都であるリヴィウ同様に、チャーニヴチにも雰囲気の良いカフェやレストランがいくつも点在していた。またどこもウクライナ価格なので、旅人が気軽に利用できるのも嬉しい。

チャーニヴチは世界遺産に指定されている町とはいえ、京都のように観光客で混み過ぎている街とは対極に、この町はどこも閑散としていて居心地が良い。「世界遺産に指定されている場所がある」と知らなかったら、そのままになってしまいそうなほどである。
多くの場合、人がストレスを感じるのは、過度に他者(人間)が存在する場所であるが、チャーニヴチの町ではそうした人口過密による圧迫感を感じることが全くなかった。
程なくして、別働隊となっていたガールズと合流し、チャーニヴチの丘を歩く。道端で売られていたアイスクリームを口にした女子三人。色素が強いアイスクリームだったらしく、彼女たちの舌はブルーのアイスの色素に染まっていた。なぜかそれに気をよくした三人組。なんと子供のようにはしゃいで舌を出す。こうして写真に撮られるのも平気なようで、カラフルになった舌を思い切り出している様を曝け出してくれた。
数年後、こうして振り返ってみると、なんとも平和で懐かしい一時であったと感じ入る。まさかロシアがウクライナ全土に対して侵攻を仕掛け、世界を巻き込んだ戦争状態になるとは、当時はうまく想像ができなかった。
今日のロシア、ミャンマー、タイ、ラオス、カンボシア、中国、そして日本の政治状況を見ていると、「人類の愚かさを過小評価してはいけない」という歴史学者ハラリの言葉がよぎる。(世界中見回してみて、むしろまともな国の方が数えるほどなのだろう)
次のブログ「去り難きウクライナ、チャーニヴチ」に続けます。
舌出しすぎ。
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