ハノイの「ぶっかけ飯」食堂、Xoi Yen

 

 ベトナムの首都ハノイ。この街には昔ながらの味が安価に楽しめる食堂がいくつもある。

 

  ハノイに行くと、ついつい立ち寄ってしまうのが、ホアンキエム湖の北東部分から徒歩数分の場所にある「Xoi Yen」だ。「Xoi」とは、餅米の上に何か具を乗せた食べ物を指すようである。いわゆる、庶民の胃を安価に迅速に満たす、「ぶっかけ飯」である。

 

 

 かつて、この「Xoi Yen」は平屋建ての人気店であったが、数年前に3階建てのずっと立派な建物に新装した。平屋建ての頃から客足の途絶えない人気店であったので、きっと恐ろしく儲かっているのであろう。スタッフも常時10人以上いるように思える。 

 

 店内には、ベトナムの路上に設置された「子供用としてさえ小さ過ぎなプラスチック椅子」よりは「気持ち大きめのプラスチック椅子」に、やや小さめのテーブルが並ぶ。

 

 

 お店の一階の店頭でオーダーしてもよし、テーブルに案内されてから注文してもよし、その辺は割とフレキシブルだ。そして、一階の店頭で何を注文しても、店員は不思議なほど記憶力がよく、ちゃんとどの客が何をオーダーしたのか、店のどこに座っていようが覚えている。食い逃げはほぼ不可能ではないだろうか。この安価な店で食い逃げしても仕方がないが。

 

 餅米の上に自分で選択した具材が乗った「ぶっかけ飯」が運ばれてくる。体に良いかどうかは置いておいて、口に運んだ瞬間に「これこれ」と至福の味が広がる。卵、鶏肉、豚肉、牛肉など、トッピングする具材のバリエーションによって、数十通りの「ぶっかけ飯」となるので、この簡単そうに見える「ぶっかけ飯」の「Xoi」を味わい尽くすには、それなりに時間がかかるであろう。

 

 やや「はしたない感じ」の「ぶっかけ飯」を、どうしても「はしたない感じ」の掻き込むような姿勢になってしまう「小さめのプラスチック椅子」に座り、「小さなテーブル」について食べる。それがハノイの旧市街の空気感に絶妙に合っている。また、時には「はしたない感じ」の極まったような格好をした「ハノイ娘」が客に紛れているので、その妖艶な肢体を「さらなるトッピング」として眼で楽しみながら「Xoi」を頂くことのできるのが、この「Xoi Yen」である。彼女たちは店のサクラではないと思うが。

 

  次回、Xoi Yen」の「とある秘密の場所」を紹介します。

 

早くて、安くて、それなりの味。

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