ベトナムやラオスのポップ・アップ・レター

 

 ベトナム北部に特に多く、またラオスでも旅行者の集まる地ではよく売られている「ポップ・アップのレター・セット」がある。図柄はベトナムの印象的なシーンや建物が多いが、ラオスで売られているものには、ラオスの同じようなモノがあり、それがベトナム製なのか、ラオス製なのかは判別が難しい。

この売り場はベトナムらしく、バイクの上に。
この売り場はベトナムらしく、バイクの上に。

 かつて、まだ母方の祖母が存命であった頃、ベトナムのハノイから美しい花娘のポップ・アップ・レターと、リクシャー(自転車タクシー)のポップ・アップ・レターに手紙を添えて送ったことがある。物価の安いベトナムではあるが、国際郵便の料金は総じて高めである。ベトナム人の「取れるところからぼったくろう」という精神は、国を挙げてのもののようだ。

 

 さて、アオザイを着た手紙の花娘は、幻想的なまでに美しい。訪越は十数回になるが、残念ながら未だこんなに「可憐で美しいベトナム人女性」に街角でお目にかかったことはない。

 

 

 その後、祖母に進行した癌が幾つか見つかり、他界する前に100日もの入院生活を送ったのであるが、彼女は私が送ったそのポップ・アップ・レターを少ない荷物の一部に忍ばせ、病室でもたまに見てくれていたようだった。

 

 名の知れた生け花や書道の流派の免状などを書く仕事をしていた祖母に、小学生ぐらいから進歩のない自分の拙い文字で手紙を書くのは、いつもどこか気恥ずかしかったけれど、孫からの手紙ということで文字の拙さは、いつも大目に見てくれていたようだった。

 今日でも、ポップ・アップ・レターはバリエーションがかなり拡充され、様々な形の「切り絵が立ち上がる手紙」が街角で売られている。値段は15000VNDから20000VNDぐらいから、大きなものになると、もう少し値が張るといった具合。

 

 祖母があんなに気に入ってくれるなら、もっと色々なタイプのポップ・アップ・レターを送れば良かったなと思うのだが、彼女が他界してしまった後となっては、もうどうすることもできない。自分は最後まで、出来の悪い孫であった。

 まだ在命の方で、手紙を喜んで読んでくれそうな人がいたら、このポップ・アップ・レターはちょっとしたサプライズになるのでオススメである。ベトナムにしてもラオスにしても、現地の物価とは反比例して、国際郵便がやたらと割高なのはいただけない。 あるいは、ベトナムやラオスからタイやマレーシア、香港・台湾などに抜ける予定があるのであれば、そこから送っても良いだろう。

たまには手書きで