書き方の練習をするベトナムの子供達

 

 ベトナムのムイネーを旅した時に、何度か食事をしに行った「果物屋 レストラン 住居」がある。そこでは店をやりくりするお母さんと子供達、親類のおばさんが「果物屋 レストラン 住居」で仲良く暮らしていた。

 

  正確には、「おおむね仲良く」暮らしていた。

 この「果物屋 レストラン 住居」にて、カットしてもらったパイナップルを私が食べている横で、子供達は「書き方の練習」をしていた。眼鏡をかけたお兄さんの方は、センテンスが書けるようになっていて、書くのが楽しそうにしていたが、妹の方はまだ「書き方」を始めたばかりで、「o」を書くのもまだ難しいような感じであった。

 割と優しい感じのおばさんたちと一緒に、お店を切り盛りしながら子供達を指導しているお母さんは、客にはニコニコと愛想の良い人であった。しかし、小さな娘の勉強には無駄にストリクトな人で、娘が書き損じると、定規のようなもので娘をぶっ叩くなど、かなりワイルドな教育法であった。

 

 はたから見ていると「これはもう、児童虐待だよな」と思うような激しさであり、彼らの横で食べているパイナップルの味がしなくなってしまうような、急に張り詰めた空気が漂う。

 

 子供達もおばさんに勉強を見てもらう時と、レジにいるお母さんに勉強をチェックして貰う時では、緊張の度合いが違うのが感じられた。

 

 小さな娘も、お母さんがあまりに厳しくするものだから、完全に萎縮してしまって、そう難しくもないはずの「o」を書き損じたりする。そうするとまたお母さんは機嫌が悪くなる。はたから見ていて、「何人か人を殺したことがあるのでは」と邪推してしまうような険しい表情になる。(ベトナムではそういう表情の人多いですけど)

 

 

 「お母さんがもっと大らかに接していれば、娘も楽しく書き方を学べるだろうに」とパイナップルを頬張りながら横のテーブルで思うのだけれど、ベトナムの街角を漂っているだけの一介の旅人には、口を挟むことが許されないような空気が流れていた。

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 いたたまれなくなって、パイナップルの会計をしてその場を去ろうとすると、お金を目にしたお母さんは満面の笑みで「また来てね」と「果物屋 レストラン 住居」を送り出してくれた。不機嫌な時の「人殺し面」と、このお金を見た時の「満面の笑み」との差が激しいのがベトナムの皆さんである。

 

 何度か訪れたムイネーの「果物屋 レストラン 住居」であったが、勉強の時間以外は、小さな娘さんも元気に過ごしており、メガネのお兄ちゃんの方も自分に飛びついてくるなど、子供らしい面を見せてくれていた。勉強の時のお母さんは般若のようになるけれど、「まぁ、なんとかなってるのかな」と旅路を続けることができた。

 

 

 

私も何か書き損じたら、定規でぶっ叩かれるのかな。